RUDY JAPANで実施されたHAE研究の論文が発表されました
3月28日に、RUDY JAPANにおいて実施された遺伝性血管性浮腫(HAE)に関する研究論文が”Journal of Cutaneous Immunology and Allergy”という国際的な学術誌に掲載されました。
この論文は、RUDY JAPANで行われている遺伝性血管性浮腫(HAE)に関する質問票調査の研究成果を報告しています。RUDY JAPANでは2017年から登録受付を開始し、定期的に登録者の方に質問票に回答いただいてきました。この論文は、回答データの分析結果を報告する、初めての論文となります。
RUDY JAPANでは、患者さんに自ら質問票に回答してもらうことで、患者さんの情報を集めてきました。さらに、患者さんと研究者が議論を重ね協働することで、両者の視点を反映した効果的な医学研究を実現してきました。
この研究は、HAEの発作やHAE患者のQoLに関する理解を深めるものです。たとえば、HAE の発作が起こりやすい時間帯はこれまで報告されていませんでしたが、この研究では、ほとんどの発作が通勤などで人々が活動的になる時間帯(05:00~09:00、16:00~20:00)に発生していること、生じた発作のうち、3分の1は治療を受けておらず、その理由の多くは、「症状が軽いため、受診に対して消極的だった」ことがわかりました。また、HAE患者のQoLに関する調査からは、明らかな症状がない場合でも、かなりの不安や恐怖を抱えていることが示唆されました。
論文はオープンアクセスでどなたでもご覧いただけます。
論文タイトル「Survey of hereditary angioedema episodes and quality of life impairment through a patient-participatory registry」
https://doi.org/10.3389/jcia.2024.12626
なお、後日、論文の概要を日本語で説明するサマリーを掲載する予定です。